先日、Googleコアウェブバイタルへの対応の1つとして、当サービスのサーバーリージョンの見直しを行いました。私のクライアントからもGoogleコアウェブバイタルの対応を求められているため、まずは自分のサイトを完璧にする中での施策です。
元々はアメリカ(West)にサーバーがありました
私のサイト群は、Digital Oceanのドロップレットを使って構築しています。クライアントのサイトもAWSからDigital Oceanに順次移設しています。理由としては、AWSやGCPは運用コストも費用コストも高く、ほぼクラウドに近いVPSであるDigital Oceanの方が安いし便利だからです。
そんなわけで、私はDigital Oceanを使っているのですが、このサイトを構築するときに、特に意識せずにアメリカのリージョンを選択していたわけです。
当時シンガポールリージョンにしなかったのですが、それはCodePenの埋め込みがシンガポールのセキュリティ上不可能だとわかったからです。
なぜ今回移設したのか?
他にできること全てを行っても【Speed Index】が改善しなかったからです。一般的に日本からアメリカのサーバーへのアクセスは、物理的な距離の関係でレスポンスが遅くなります。
私の場合、これを認識しながらも、移設のコストが嫌で、長年放置していましたし、CSSやJS、そして画像は全てCDNを介して配信していたので、HTMLだけがオリジンサーバーから配信されるので、影響はすくないと考えておりました。
しかし、【Speed Index】がどうしても改善せず、しかもSPは【Time To Interactive(HTMLの表示までの時間】も時間がかかっていたため、いよいよどうにかしないといけないなと重い腰をあげました。
サーバー選定について
クライアントはともかく、自分のサービスくらいAWSで東京リージョンに置こうとも考えましたが、Digital Oceanの方がやっぱり安く、私のような個人開発者には便利なので、東京から1番近いシンガポールリージョンへの移設に決めました。
サーバー移設前後比較
前振りが長くなりましたね、サクッと結果を教えます。
サーバー移設前後比較(PC)
まずごめんなさい、URLを隠しているのは、本番と同一の検証環境で事前に計測を行っており、IPアドレスがそのまま出ちゃってるからです。これは僕のサイトのデータです。・・信じて笑
PCの前後比較データです。移設前の時点ではSpeed Indexに3.6秒もの時間がかかっていました。これが原因でGoogle コアウェブバイタルの評価が改善されませんでした。
しかし、これを改善するために、シンガポールリージョンに移設すると、なんと3秒もの改善がみられました。コアウェブバイタルの評価も100点になり、PCに関してはもうすることはないと言えるでしょう。
今後は機能追加を慎重に行い、この数値を崩さないように監視していくことが必要です。
サーバー移設前後比較(SP)
SPは変動幅がさらに広かったです。Speed Indexは7秒改善され、その他の項目も概ね改善されています。
残念ながら100点には届きませんでした。何度も計測してみましたが、出ませんでした。しかし、これはシンガポールにサーバーを置いているからで、東京にリージョンがあるサービスを利用すれば、SPも100点になると予想できます。
流石にその1点のために、Digital Oceanを離れたりはしません。
まとめ
というわけで、私の場合は、サーバー移設がコアウェブバイタルにクリティカルヒットしました。ただし、これはサーバー移設前に他のあらゆる対応(サイトのほぼ全ページのAMP対応など)を行ったからであり、これ単体でコアウェブバイタルが100点になるわけではないので、そこだけ注意させてください。